- 精密根管治療とは?
- 可能な限り「歯を残したい」方へ
- 自費の精密根管治療をおすすめする症状・お悩み
- 日本と米国の根管治療の成功率の違い
- 根管治療は「1回目」が重要
- 成功率を高める5つの取り組み
- 外科的歯内療法(歯根端切除・ 意図的再植術)
- セカンドオピニオンにもお越しください!
精密根管治療とは?
ラバーダムやマイクロスコープ、ニッケルチタンファイル、ロータリーファイルなどを高度技術とともに使って行う根管治療を精密根管治療と言います。歯髄が通る歯の根のことを「根管」といい、非常に小さな空間です。根管治療では、細菌に感染した歯根をきれいに洗浄し、細菌や汚れを徹底的に取り除きます。その後、根管内を消毒してから、被せ物で歯の機能と見た目を補います。根管治療を行うことで細菌感染による痛みや炎症を取り除くとともに、抜歯が必要と言われた歯でも残せる可能性があります。根管内は複雑な形状で暗くて狭い空間なので、とても繊細で高度な技術が根管治療には必要とされます。肉眼や拡大鏡だけでは視野に限界があり、根管内を隅々まで正確に把握するには不十分です。正確で精度の高い根管治療を行わなければ、むし歯の再発などを引き起こし、抜歯になる可能性も否めません。当院では、高度な技術とマイクロスコープなどを用いた適切な設備環境下での精密根管治療を行っております。マイクロスコープを用いることで、複雑な根管内の形状と状態を正確に把握し、安全性と成功率の高い根管治療を行うことが可能です。また、マイクロスコープなどを使った精密根管治療は、感染や汚れを徹底的に除去し再発リスクなどのトラブルを防ぐだけでなく、効率的に治療を進められるので治療期間も従来よりも短縮することができます。精密根管治療であれば、抜歯をするしかなかった歯も保存できる可能性がありますので、まずは一度当院にご相談ください。
当院が採用している「米国式」精密根管治療
当院では、アメリカの根管治療専門医が行う術式である「米国式」精密根管治療を行っています。歯は表面からエナメル質、その内側に象牙質、さらに内側に神経や血管が通る歯髄でできていて、歯髄が通る根管は非常に複雑な形状をしています。従来の根管治療では、歯科医師の勘や経験に頼った治療を行わざるを得なかったため、トラブルが生じることもありました。しかし最先端の機材を用いた米国式根管治療によって、複雑な根管内の治療をより安全に精密に行うことが可能になりました。当院では、レントゲン、ラバーダム、マイクロスコープ、ニッケルチタンファイルなどを用いた質の高い根管治療を行っています。
可能な限り
「歯を残したい」方へ
むし歯が進行し、神経のある歯髄にまで感染が及んでしまった場合には、強い痛みや腫れが生じるだけでなく、抜歯をせざるを得ないと言われてしまうことがあります。しかし抜歯が必要と言われた歯でも「根管治療」によって歯を残せる可能性があります。非常に複雑な形状の根管内を治療するためには、マイクロスコープや歯科用CTなどを用いた精密な診断と緻密な治療を行うことが大切です。大切な歯を抜歯することなく、可能な限り残したい方は当院にご相談ください。また、重度のむし歯でお悩みの方も、当院の精密根管治療でお悩みを解消できる場合がありますので、ぜひ一度ご相談にいらしてください。
自費の精密根管治療をおすすめする症状・お悩み
歯を長持ちさせるために、最初の根管治療の質は非常に重要です。次のような症状がある方は、精密根管治療をおすすめします。
歯や歯茎に激しい
痛みや腫れがある
むし歯による感染が歯髄まで到達すると、歯髄炎から歯髄壊死という病態に移行します。歯髄壊死になると、痛みが歯髄炎の時より何十倍も強くなり、歯肉が腫れることがあります。歯肉まで腫れる状態は、歯の根の周りの歯槽骨まで感染が広がっていますので、放っておくことはできません。その歯にとって最初の根管治療の質は非常に重要です。当院で行っている精密根管治療は、再発の可能性が低くなりますので、痛みや腫れといった苦痛から解放され、歯を長もちさせることができ、2回目の根管治療は必要にならないことが多いです。ご自身の歯に一つでも当てはまることがあれば、すぐにももこ歯科までご連絡ください。
以前に治療をした歯が
痛む、腫れや膿などの
症状がある
過去に根管治療をした歯に痛みや腫れ、膿などの症状がある場合には、再び感染が起きている可能性があります。被せ物を外し、根管内をもう一度きれいに洗浄・殺菌し隙間なく密閉する必要があります。精度の高い根管治療を行わないと感染を繰り返してしまうため、精密根管治療を行う必要があります。
むし歯が大きく、抜歯を提案された【重度のむし歯で、
保険治療では抜歯しか
選択肢がないと言われた】
保険診療では使用できる材料や機器、処置がどうしても限られてしまうので、抜歯せざるを得ないケースがあります。しかし自由診療の精密根管治療であれば、ラバーダム、マイクロスコープ、ニッケルチタンファイルなどの精密機器やさまざまな材料を選択することができ、時間をかけて治療を行うことが可能です。そのため、難しい症例であっても抜歯を回避できる可能性があります。
根の先の膿が大きく、治療しても治りづらいから抜歯を提案された
根の先の膿が大きければ大きいほど、完治するまでの時間はかかりますが、治らないことはありません。抜歯を避けたい方は、ぜひご相談ください。当院の精密根管治療がお役に立てるかもしれません。
保険治療の根管治療が
なかなか終わらない、
治療期間を短縮したい
肉眼や拡大鏡での根管治療では、細かいところまで確認することができないため細菌除去に時間がかかり治療がなかなか終わらないというケースもあります。精密根管治療の場合は、根管内を正確に把握し的確に治療を進めることができるため効率的に治療を行うことができます。治療期間をなるべく短縮したい方には精密根管治療をおすすめします。
できるだけ自分の歯を
長持ちさせたい
精密根管治療では、抜歯リスクを回避するだけでなく、歯を削る量を最小限に抑えた治療が可能です。また、精度の高い精密根管治療を行うことで再感染リスクも軽減でき、ご自身の歯をより長く維持することができます。
日本と米国の根管治療の
成功率の違い
日本と米国の根管治療の成功率には大きな差があります。その理由として挙げられるのは、根管治療の際に使用するラバーダム・マイクロスコープ・ニッケルチタンファイルなどといった機器や材料の違いが大きく関係しています。日本の保険診療ではどうしても治療方法や使用できる機器、材料、治療時間などに制限があるため精度には限界がありますが、当院の自由診療での米国式精密根管治療であれば、安全で成功率の高い精度の高い治療をご提供することができます。
根管治療は「1回目」が重要
1回目の根管治療を精密根管治療で治すことが非常に重要です。歯髄には、歯に血液を供給し、栄養分を与え、免疫機能もあるため、むし歯菌から守ろうとする役割があります。もし、1回目の根管治療の後、再感染が起きても免疫機能がなくなっているため、痛みを感じず、重症化しやすいと言われています。また、1回目の根管治療の後に再感染を起こし、根管治療を繰り返すことになると、歯質が薄くなり歯が割れてしまう恐れもあります。再発のリスクは少なく、成功率が高い精密根管治療を行うことは、歯の健康を長く維持することにつながります。
成功率を高める5つの取り組み
詳しい診査と正確な診断、「歯科用CTの活用」
患者さんの主訴を治すために、詳しい診査(検査)をして正確な診断をすることが非常に重要です。診査では患者さんの主訴の部位を特定し、マイクロスコープで視認してから仮の診断を行い、最終的に画像所見と矛盾がないかの確認をして、確定診断をします。歯科用CTは多くの情報を提供してくれる、治療では近年欠かせない存在になっています。
感染させない環境をつくる「ラバーダム」
初回根管治療が失敗する原因の一つとして、治療中に根管内へ細菌が入り込んでしまうことが挙げられます。唾液や血液にはおびただしい量の細菌が含まれています。そのため、せっかく根管内をきれいに洗浄・殺菌し密閉しても、根管治療を行っている最中に唾液や血液が根管内に入り込むと新たな細菌感染を起こして再治療が必要になるかもしれません。根管治療を成功させるためには、細菌が根管に入らないように治療する歯を完全に隔離し、無菌的な状態で治療することが重要です。当院では「ラバーダム」というゴム製のシートを使用し、治療箇所を完全に隔離してから無菌的な状態での治療を行っています。ラバーダムを使用することで、無菌的な状態で治療できるだけでなく、薬剤や器具の誤飲も防ぎ、安全で成功率の高い根管治療を実現します。
「マイクロスコープ」を
活用し根管内を
正確に把握
歯髄の通る根管は暗くて細い空間で、木の根のような非常に複雑な形状になっています。肉眼や拡大鏡の視野では、細かい部分まで見ることができず、感染部分を適切に取り除くことができず、再感染などのトラブルを起こしてしまいます。しかし、肉眼よりも数倍〜20倍ほどの拡大視野で見ることができるマイクロスコープを使用すれば、感染した歯質や汚れを除去できますし、肉眼で発見することが難しい小さな根管を見つけるために、余計な歯質を削ることもありません。米国歯内療法学会では、マイクロスコープの使用が義務付けられているほど、非常に重要な役割を担っています。マイクロスコープを活用し根管内を正確に把握することで、根管治療を安全に行い、再治療のリスクを低くします。
根管にやさしい「ニッケルチタン
ファイル」
当院の精密根管治療では、優れた柔軟性を持つニッケルチタン製のファイルを使用しています。根管内の汚染物を取り除くためには、ファイルという細い針のような器具を使用します。以前、よく使われていたファイルを根尖まで入れられず、除菌を十分にできないことがありました。ステンレス製のファイルは柔軟性がなく硬いため、複雑な構造をしている根管を傷つけてしまうことがあります。柔軟性の高いニッケルチタン製のファイルを使用することで、安全で精度の高い精密根管治療を可能にし、治療時間の短縮および患者様にかかる負担の軽減にもつながります。
高い封鎖能力を持つ「バイオセラミックマテリアル」
根管を消毒した後、根管の中は空洞になっており、細菌の通り道にならないように封鎖が必要です。根管を封鎖することを根管充填といいます。根管充填にはガッタパーチャというゴムのようなものを使うことが一般的ですが、ガッタパーチャでは封鎖しきれない大きさの根管や、穿孔があるときには、バイオセラミックマテリアルを使うことがあります。バイオセラミックマテリアルの中で有名なMTAセメントは封鎖能力が高く、信頼されています。しかし、歯の内部からMTAセメントが透けて見える場合、時間の経過とともに黒ずんで見えることがあり、前歯部に使うと審美的な問題が出てきますし、術者以外の歯科医師がみれば、むし歯かMTAセメントか判断に迷うかもしれません。このような欠点を補うバイオセラミック系の材料が近年登場し、MTAセメントと同等あるいはより良い封鎖性を持っており、当院でも使っています。
外科的歯内療法(歯根端切除・ 意図的再植術)
根管治療終了から3ヶ月間は経過観察をします。その際治癒をしていなければ、外科的歯内療法を行うことがあります。外科的歯内療法には、 歯根端切除術と意図的再植術があり、第一選択は歯根端切除術ですが、歯の位置により器具が到達しづらかったり、術後の合併症が起こる確率が高い場合に意図的再植術を選択します。外科的歯内療法によって予後不良の根尖性歯周炎を改善し抜歯を回避できる可能性があります。
セカンドオピニオンにも
お越しください!
根管治療は、何度も繰り返し行うことはできません。そのため、1回目の根管治療で成功させることが非常に重要です。現在、歯科治療中で、かかりつけの先生から「神経を抜く必要がある」、「抜歯した方がいい」といわれている方は、神経をどのようにして抜くのか、神経を抜いた方がいい理由と抜歯した方がいい理由は納得できるか、神経を抜いた後、抜歯した後はどうなるのか、など気になることや不安なことについて担当歯科医師に相談した後、セカンドオピニオンを受けたいお気持ちがあるなら、紹介状とできれば資料(レントゲンやCT)をご持参の上、当院までご連絡ください。ご自身が十分に納得してから治療を開始するようにしましょう。説明を受けたものの、専門用語が多くて理解できなかった場合や、神経を取る必要性に疑問を感じた場合、より成功率の高い治療法がないか気になる場合などには、お気軽にご相談ください。当院では、セカンドオピニオンにも対応していますので、専門知識を持った第三者の立場で意見をわかりやすく、ていねいにお伝えします。